2006年2月号
【表 紙 説 明】
野辺山ミリ波干渉計による高分解能CO観測から得られた,中心にスターバーストを持つ早期型円盤銀河の分子ガス分布と速度場である.銀河中心部での星形成はしばしば,銀河による遠心力や潮汐力による引き延ばしに比べてガス自己重力が大きくなる,ガスの自己重力崩壊で起きると説明される.しかしこれらの早期型円盤銀河は星形成を持つにもかかわらず,銀河ポテンシャルに比べてガス質量が小さく,重力崩壊を起こすとは考えにくい.観測される輝度温度がガス温度に比べて極端に小さいことから,これら自己重力的に安定なガス円盤にもすでに分子雲が存在することを指摘し,分子雲衝突による星形成トリガーメカニズムでの説明を試みる.(EUREKA「円盤銀河のガス運動と星形成」参照)
PDF版目次
|