2007年12月号 200巻記念特集
【表 紙 説 明】
第3世代宇宙電波干渉計VSOP-Xドコカが撮像した銀河系中心のモンスター「いて座A* おぼろ」(提供 旧国立天文台/O. Pi. Takahashi).2010年代に活躍したVSOP2カナタノの波長では吸収が強すぎて惜しくも撮像できませんでしたが,サブミリ波帯で分解能も向上したドコカでついに激写に成功しました.半世紀前からの予想どおり,高温プラズマの光る衣を背景にして,モンスターブラックホールの影が浮かび上がりました.半円にみえるシルエットの大きさは,左右がブラックホールの直径の3倍強,上下が2倍弱あります.このシルエットはブラックホールでゆがめられた時空のシルエットですが,その解析から,ブラックホールの質量は373万太陽質量,スピンが0.26であることがわかりました.
(「二百年目を迎えるブラックホール天文学」記事参照)
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