2011年1月号
【表紙デザインコンセプト】
太陽系のリアルな惑星絵と古来の象徴的な星や惑星軌道図を合わせることで,進化してきた天文科学の世界を表現しました.1月から,太陽,水星,金星,地球,月,火星,木星,土星,天王星,海王星,冥王星,彗星となっていて,12月の彗星は,12個目の題材がなかったわけではなく,今では,惑星とは認識されなくなった,冥王星が,彗星の特徴をもっているという話から,もし太陽の近くにあり,尾をもったらという想像のもと作成します.
佐藤和子(目黒区在住)
【表 紙 図 説 明】
電波干渉計AMiBA(7素子)が3 mmの波長域でとらえた衝突銀河団A2142のイメージ.宇宙背景放射(CMB)と銀河団内高温プラズマとの相互作用によって引き起こされるスニヤエフ-ゼルドビッチ(SZ)効果を通して,銀河団内の高温ガスの圧力構造を明らかにしている(カラーの濃淡).また白い等高線は,すばる望遠鏡から得られた弱い重力レンズ効果の解析によって推定されたダークマター分布である.
右上“NW"(北西)と書かれた方向に銀河団の伸びたような構造が両観測(すなわちダークマターと高温ガスの圧力分布)ともに見られることがわかる.現在進行中の13素子AMiBAへの拡張後は,より高解像度での衝突銀河団の構造も明らかにされるだろう.
(SKYLIGHT「台湾AMiBAプロジェクト:コミッショニングと初期成果」記事参照)
|