2012年1月号
【表紙デザインコンセプト】
世界の有名な天文施設は,その業績もさることながら外観も素晴らしいものが多いです.過去にも天文施設を表紙のモチーフにしたものがありましたが,宇宙の歴史に負けまいとする人間の歴史をクローズアップして,併せて表現できたらと思いました.今月号の参考画像はアレゲニー天文台(アメリカ合衆国)です.
Eska(小金井市在住)
【表紙図説明】
ある活動領域での,ようこう衛星で観測された軟X線画像(上図,ネガポジ反転)と,SoHO衛星で観測された光球面上の視線方向磁場強度分布(下図).上図の明るいループは高温のプラズマ塊である.電気抵抗が非常に小さいコロナ中では,プラズマ塊と磁力線の構造は一致する.下図の白と黒は,それぞれ正極と負極の磁場強度を示している.白い輪郭線は上図のループを示している.この二つの画像を比較すると,軟X線で観測されるループの配置は正極と負極を最短距離で結ぶポテンシャル磁場の形状とかけ離れており,このループを構成する磁力線がねじれていることがわかる.本稿では,この磁力線のねじれについての定量的な解析結果を示す.
(EUREKA「磁気ヘリシティーと太陽大気中の磁場ねじれ構造」記事参照)
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