2012年8月号
三裂星雲M20は,赤く輝く星雲とそれを三つ分ける暗黒星雲の美しいコントラストからよく知られた天体である.この星雲は中心に太陽の20倍程度の質量のO型星をもつが,われわれの最近の研究からこの大質量星が二つの分子雲の衝突によって形成されたことがわかった.図は背景の可視光の写真に,オーストラリアのMopra 22m望遠鏡によって観測された衝突した二つの分子雲を等高線で重ねたものである.左図が視線速度1km/s付近の成分,右が視線速度8km/s付近の成分である.中央の星印はO型星の位置を示す.
(背景写真のクレジット:Todd Boroson/NOAO/AURA/NSF)
(EUREKA記事「分子雲衝突によって誘発される大質量星形成」参照)
背景はラドクリフ天文台です.
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