2013年3月号
【表紙図説明】
SAO 206462という若い星の周囲に存在する原始惑星系円盤の詳細な構造を,すばる望遠鏡に搭載されたHiCIAOを用いて鮮明に撮像することに成功した.図は近赤外線Hバンド(波長1.6ミクロン)の偏光強度分布を示しており,白い部分がより明るく光っている部分である.中心部分の黒く塗りつぶされた部分は,コロナグラフによって隠されている領域である.この観測によって,円盤中に渦巻き状の構造が存在することが明らかになった.この構造について,密度波理論を用いたモデルフィットを行った結果が赤い点線と×印で示されている.モデルから,円盤の温度を力学的方法を用いて推定することが可能になる.また,渦巻き状構造の時間変化を予測することができる.
(EUREKA「SAO 206462周囲の原始惑星系円盤の中に 発見された小さな渦巻き模様」記事参照)
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