2014年6月号
【表紙図説明】
野辺山電波ヘリオグラフは,直径80 cmのパラボラアンテナ84台を東西490 m,南北220 mの基線の上に配置した太陽観測専用の電波干渉計である.観測周波数は17 GHzと34 GHz,空間分解能がそれぞれ10秒角と5秒角で,太陽全面の画像を1秒(フレア時には0.1秒)間隔で撮像している.1992年6月末より20年以上経過した現在でもほとんど故障も無く運用されており,取得データは即ネット経由で公開され,世界中にユーザーがいる.最近の太陽活動低下に関連して,長期にわたる安定したデータが必要とされており野辺山電波ヘリオグラフが注目されている.また,太陽の極域の活動が観測できることやプロミネンス放出の統計的研究ができることなどから,太陽研究者のみならず,惑星間空間や地球物理の研究者からも運用の継続が渇望されている.
(「野辺山電波ヘリオグラフ特集」記事参照)
【表紙デザイン】
スペイン・火渡り祭(6月23日)
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