2015年5月号
【表紙図説明】
宇宙初期に存在する超巨大ブラックホールの起源として,初代銀河の中で超大質量星の崩壊により形成されるブラックホールが有力な候補だと考えられている.表紙の図は,その超大質量星が巨大ガス雲の崩壊によって誕生するまでの過程を数値計算によって解いた結果(密度分布)を示している.ガス雲の中心コアは外層部を取り残しながら収縮していき,同時にガスはフィラメント状の構造を伝うように中心部の原始星に降着する.図の左下のパネルは最中心部の密度構造を表しており,この時点でおよそ1太陽質量で半径が2天文単位の巨大に膨れ上がった原始星が形成されている.その後,原始星は降着により100万年という短い時間で急激に超大質量星にまで成長する.
(EUREKA「宇宙初期の超巨大ブラックホール形成」記事参照)
【表紙デザイン】
ツキノワグマ(月輪熊,学名:Ursus thibetanus)です.
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