2008年3月号
【表 紙 説 明】
レプソルド子午儀は1880年にドイツのレプソルド・ゾーネ社で製作され,1881年に明治政府の海軍観象台が当時の価格800円で購入したもので,1888年東京大学東京天文台発足時に海軍観象台から東京天文台に移管され,当時大子午儀と呼ばれていた口径135 mm,焦点距離217 cmの重厚なものである.当時,東京天文台は麻布飯倉にあり,時刻の決定と経度観測に使用され,この大子午儀のあった地点は現在でも天文経度の原点の一つになっている.1923年の関東大震災で多くの観測機器が大きな破壊を受けた中で,被害をまぬがれ,三鷹の現在地の子午儀室に据え付けられ,月,惑星,主要な小惑星の赤経の決定に使用されたほか,主に恒星の赤経観測に使われ,日本で初めての本格的な観測星表が出版された.
(天球儀「レプソルド子午儀,連合子午儀発掘・復元奮戦記」記事参照)
【3月の立方体】
正三角形20個正五角形12個で構成される準正多面体
参考資料:布施知子「折ってなるほど! ゆかいな多面体」日本ヴォーグ社刊
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