2009年1月号
【表紙デザインコンセプト】
2009年のコンセプトは「かがくもののふみづくえ(科学者の文机)」です.
実際の研究者の机というより,科学に親しむ人の,という想像のイメージです.くつろぎながら宇宙に想いをはせる,そんなシーンを目指したいと思います.毎月,宇宙や科学に関するちょっとした小物を配置していきます.実在のものや,そうでないものもあるかもしれません.世界天文年にちなんだものや,ちょっと楽しい物,ヘンなモノも置けたらいいなと思っています.よろしくお願いいたします.(1月号は,天球儀や本の表紙,ペン立ての模様にもご注目ください.)中村有紀
【表 紙 説 明】
ペルー・アンデスのワンカイヨ郊外シカヤに建つ衛星通信用32 mパラボラ・アンテナ.ペルー電話会社からペルー地球物理学研究所 (Instituto Geofsico del Peru) に移管された.今後,日本の天文コミュニティの支援により,電波望遠鏡に改装される予定である.ここペルー・アンデスは,ALMAサイト等で有名なチリ・アンデスと並んで天体観測に適した場所である.大気中の散乱体が非常に少ないため,ここの澄み切った空は黒ずんで見える.半世紀前,一人の日本人大学院生・石塚 睦氏は,「黒い空」を求めてこの地に渡った.睦氏の情熱はご子息のホセ氏に受け継がれ,「黒い空」の下,父子2世代の夢は天文学ファシリティとしてペルーに結実しようとしている.(天球儀「アンデスの「黒い空」の下で」参照)
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