2012年9月号表紙 |
2012年9月号
フェルミ衛星がとらえたガンマ線の巨大構造.銀河中心(図の中心)を吹き出しとし,銀河面の南北に広がる巨大な泡のように見えることから「フェルミ・バブル」と呼ばれる.この図は1 10ギガ電子ボルトのガンマ線全天マップから,個々の天体と背景放射(銀河面からの拡散ガンマ線)を差し引いた残差を示しており,青・赤・白の順にガンマ線強度が強い.バブルは南北(銀緯方向)に±50°,左右(銀経方向)に±20°と巨大で,銀河系中心での距離に換算すると全長は約50,000光年(銀河系の直径の約半分)にも及ぶ.これに関連すると思われる巨大構造が電波やX線の観測でも知られており,銀河系中心の過去の活動性や高エネルギー宇宙線加速への重要な手がかりとして注目を集めている.(NASA web site の図は著作権フリー)
(SKYLIGHT記事「フェルミ・バブルから探る銀河系中心の過去の活動性」参照)
背景はリスボン天文台です.
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