2018年9月号表紙 |
2018年9月号
【表紙図説明】
連星系内で超新星爆発が起きた際に超新星爆風が伴星へ与える影響を探る流体シミュレーションの様子.時系列順に番号を振ってある.
上から降り注いでくる超新星爆風が伴星に衝突し,伴星前面に弧状衝撃波と内部を進む衝撃波が生じる(①,②).爆風通過後は弧状衝撃波が押し戻され,星は衝撃波加熱による余剰熱の影響で膨張する(③,④).衝撃波加熱は外周部の極めて薄い領域にのみ起こるため,注入されるエネルギー総量はそれほど大きくなくとも半径は大きく膨張しうる.超新星iPTF13bvnの親星の伴星が恒星であればこの機構により大きく膨張しているはずだが,その後の観測で伴星の明るさに厳しい上限がついたため伴星がブラックホールであるということの間接的な傍証となった.
【表紙デザイン】
今月のワンポイント,大きな三日月形は金星です.宵の明星として,21日に最大光度となります.
(星座原図 Mitaka: ©2005 加藤恒彦,4D2U Project, NAOJ)
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