天文月報

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2021年2月号

【画像説明文】
新しいサイエンスの開拓には新しい装置の開発およびそれを用いた予備研究の試行が重要です.Z45計画では,星形成領域からやってくるCCS分子の輝線のゼーマン分裂を検出し,星間磁場の強度を測定することが目標でした.そのために,偏波受信機Z45を開発し,ミリ波帯では世界最大級の口径を持つ野辺山45 m電波望遠鏡に搭載しました.図はZ45受信機の設計図と45 m鏡に設置されている受信機の写真です.Z45の特徴は,上部に偏波較正のワイヤーグリット装置が取り付けられている点です.この受信機を用いて,おうし座TMC-1コアに強い磁場が付随していることが分かりました.この予備研究が,近い将来,稼働予定のALMA Band-1受信機を用いた研究へとつながることを目指しています.

【今月の表紙デザイン】
日本には古くから,星の並びや特徴,地域によって様々な和名がある.冬の夜空を彩るオリオン座より,三つ星と小三つ星を合わせた「カラスキ(犂)星」をモチーフにした創作切り絵.犂は,家畜(牛や馬)に引かせて田畑の耕起作業を行う道具.
The three stars of Orion's belt and below contains the great Orion Nebula (Messier 42).

表紙製作 切り絵・小栗順子

2021年1月20日 発行

CONTENTS

Z45特集(1)

Z45プロジェクト ―新たなセンチ波電波天文学の開拓に向けて―
中村文隆
PDF
偏波分光計PolariSの偏波較正
亀野誠二
PDF
星形成領域における7 mm帯の星間化学の研究
谷口琴美
PDF

林忠四郎賞

星形成理論の展開
犬塚修一郎
蔵出し

欧文研究報告論文賞

HI・CO輝線で見る天の川銀河の3次元構造
中西裕之
蔵出し

SKYLIGHT

2020年ノーベル物理学賞,我々の天の川銀河の中心にある
超大質量コンパクト天体の発見
三好真
蔵出し

シリーズ:天文学者たちの昭和

海部宣男氏ロングインタビュー
第11回:台長時代(後編)
高橋慶太郎
公開

雑報

日本天文学会早川幸男基金による渡航報告書
Subaru Telescope 20th Anniversary Conference
佐衛田祐弥
公開
日本天文学会早川幸男基金による渡航報告書
Science with the Submillimeter Array:
Present and Future, & JCMT Users Meeting
崔仁士
公開

月報だより

月報だより
公開記事

広告・その他

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公開
表2
公開
表3
公開
表4
公開