【表紙画像説明】
2001年11月19日未明から明け方にかけて,しし座流星群による流星雨が日本上空に出現した.画像は東京大学木曽観測所の夜天光全天カメラで19日4時から1時間露出した影像の南方を拡大したものである.上が天頂方向で,右上部の明るい光跡はProcyon(0.4等),中央付近の光跡はうみへび座のAlphard(2.0等)である.まさに雨が降るがごとく流れ,人々に忘れられない強い印象を残し,多くの科学的知見をもたらした.
【表紙デザインコンセプト】
1年を通して見られる数々の天文現象と,それらが由来する数々の星座や天体観測の器械などをモチーフに,切り絵で表現します.興味の裾野をさらに広げながら資料にあたり,イメージを形にしていきます.毎月お楽しみに!
【今月の表紙デザイン】
「とけい座」と「レチクル座」〜フランスの天文学者ラカイユが設定した南天14星座より
ガリレオが発見した振り子の等時性を用いて,17世紀にホイヘンスが発明,製作した振り子時計と,望遠鏡の焦点面に張られる測定用ネット(レチクル)をモチーフにした創作切り絵です.
Horologium, Reticulum (Hor, Ret)
Both the southern constellations created by French astronomer Nicolas-Louis de La Caille [Lacaille].
表紙製作 切り絵・小栗順子